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◆ 本業以外が収益下支え
セグメント情報には、会社の手掛けている事業売上高や利益を示した「事業別セグメント情報」と、世界のどの地域で事業を展開し、利益をあげているかを示す所在地別セグメント情報」があります。
これらを見ると、あまり知られていない一面もわかってくるメリットがあります。まず、事業別セグメント情報から見ていきます。
表は、オリンパスの2005年3月期の有価証券報告に記載されているセグメント情報です。カメラなどの印象が強いオリンパスですが、実は同年の連結決算ではデジカメなどを取り扱う映像部は赤字でした。
デジカメの販売は好調でしたが在庫や販売促進費などコストが負担になったうえ、販売価格の下落もあり、利益を確保できませんでした。
オリンパスの収益を下支えしたのは、医療用内視鏡などの医療部門と、生物顕微鏡や血液分析機などのライフサイエンス部門だということが読み取れます。
明治製菓はどうでしょうか。スナック菓子の「カール」やチョコレートなどが知られているように、主力は菓子など食料事業です。
5年3月期は食料品の部門営業利益が稼ぎ頭でした。もっとも、薬品事業の部門営業利益も収益に大きく貢献していることが分かります。
二つの例からも分かるとおり、「本業部門」だけに注目しても企業の葉の姿は見えてこない場合があります。
事業別に売上高営業利益率などを算出することも可能です。同じ事業を展開する他社と財務指標を比べれば、事業の競争力を推しはかることもできます。
ただ、好調な事業と赤字事業を同じセグメントに区分し、赤字事業を隠すとともできるので注意も必要です。
◆ 海外の景気業績を左右
次は所在地別のセグメント情報です。企業のグローバル化が進み、海外を収益の柱に据える企業も多くなっています。
企業がどの地域に強いかを理解しておくことは企業業績を予想、分析する手掛かりになります。
貝体例を見てみましょう。ホンダは、北米が日本国内の約1.7倍もの利益を稼ぎ出していることが分かります。
「所在地別セグメント」では、日本で造って米国で売った分も日本の売り上げに区分されますので、実質的には北米に対する依存度はより高いかもしれません。ちなみに、輸出も含めた最終的な販売地域の売上高は「海外売上高」を見てFさい。
北米での好調な自動車販売を背景に、ホンダの2006年3月期の連結営業利益は、前期比36%増の8600億円と過去最高を更新する見通しです。
自動車メーカーは北米での商売とは限りません。スズキのように成長市場の代表とされるインドで強い会社もあります。
所在地別セグメントを見ることで、ホンダやスズキの業績を占うためには、それぞれ米国とインドの景気の先行きを見極めることが重要だという点がわかってきます。
日本の消費動向だけを見てもわからないといわけです。
◆ 存続リスク記載は減少
企業が開示するリスク情報にも注意しておくと良いでしょう。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、有価証券報告書で「天候」「製品の不具合」などを事業上のリスクとして開示しています。
エイペックス・グループ・ホールディングは「主要アーティストが傷病その他不測の事態により活動を存続できない場合、業績に影響を及ぼす可能性がある」と記載しています。
実際、浜崎あゆみさんのコンサートの開催時期が変更になったことなども響き、2004年3月期に連結業績を下方修正したこともあります。
「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に関する注記」の記載も重要な情報です。損益計算書や貸借対照表などの財務諸表は企業が将来も事業を続けていくことが前提になっています。
継続企業の前提に関する注記が記載されている場合、企業の存続自体に疑問が生じていることを意味します。
2005年9月中間期の決算短信に、この存続リスクを記載した会社は新興市場を除く上場企業で22社ありましたが、5年3月期と比べ7社減っています。
例えばミサワホームホールディングスは債務超過に陥っていたため存続リスクが記載されていましたが、トヨタ自動車などの経営支援で債務超過を解消し記載を外すことができました。
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