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原油相場や金価格の上昇を背景に、商品投資が注目されています。
しかし、個別銘柄への投資は、個人にはリスクが高いことが多いのです。そうした中で、様々な商品の値動きを総合的に反映する「商品指数」に連動させることで、リスクを抑える投資信託が登場しています。
商品先物指数連動型投信(商品投資)が注目を集める背景には、世界経済を取り巻く 環境の変化があります。
BRIC S(ブラジル、ロシア、イン ド、中国)など新興国のエネ ルギー需要が拡大する一方、 中長期的に石油精製能力が不足するなど早急な供給拡大は難しいのです。
中東情勢など地政学リスクや世界的なインフレリ スクも意識され始めました。
住信アセットマネジメントでは、「原油などモノが値上がりする局面では、商品は収益を期待で きる数少ない金融商品」と言われていると言っています。
昨年九月以降、商品先物指数連動型投信タイプの投信設定や購入が 相次いでいます。これまでに少 なくとも6つのファンドが設定されており、純資産残高の
総額は1000億円を超えました。
商品先物指数連動型投信の先駆けとなった大和証券投資信託委託、野村アセットマネジメントのファンドの最低購入額は、それぞれ500万円、100万円でしたが、それ以外は1万円程度で購入できます。
AIG投信投資顧問の商品先物指数連動型投信は毎月分配型を主体としています。
「商品投資」といえば、元手の何倍もの資金を運用、利益も損失も大きくなる商品先物取引を連想しがちです。
しかし 商品指数連動型投信では、手元 資金を上回る金額で運用する レバレッジ(てこ)をきかせ ることはないのです。
商品指数とはエネルギー、 産業金属、貴金属、穀物など 20−30種類の国際商品先物の値動きを指数化したもの。
原油価格に代表されるよ うに個別銘柄の値動きは大き いですが、総合指数になると相殺 されるので変動個は比較的小 さくなります。米国株式と比べ
ても変動率は小さいと考えられます。
国内投信が採用する商品指数には、ダウ・ジョーンズAIG(DJ・AIG)、ゴールドマン・サックス(GSCI)、ロジャーズ国際(RICI)の3種類があります。
DJ・AIGの日々の動きは日本経済新 聞の夕刊で確認できます。
個人投資家からみれば、投信購入時より商品指数が上昇するほど、高い運用成績を期待できます。それだけに、どの商品の値上がりに期待するかを踏まえて、各商品指数の個別商品組み入れ比率を確認する必要があります。
最も採用されているのはDJl・AIGで、特定の商品の組み入れ比率が高くないのが 特徴です。
エネルギーや産業金属といったグループ単位でも、全体の33%以内にとどめて います。それだけ指数の変動幅は小さく、野 村アセットでは、「エネルギー価格が上がっているのに、指数に
あまり反映しないのはなぜか との問い合わせもある」と言います。
これに対し、GSCIとR ICIはエネルギー、中でも 原油の組み入れ比率が高いのです。 原油高の局面では高い運用成績を期待できる半面、商品先物指数の変動幅は大きくなります。
GSCI採用の東京毎上アセットマネジメント投信の商品指数連動型投信ファンドは、他のファンドと違い、総合指数ではなく、エネルギー指数と農産物指数だけを基準にしているうえ、純資産の約半分をグローバル株式で運用に振り向けています。
商品指数連動型投信の6カ月の騰落率をみると、 GSCIとRICIに連動す るファンドが10%超のプラ スを記録しています。
一方で、 DJ・AIG連動型では設定以降、基準価格が一万円を下回って推移する商品指数連動型投信ファンドもあります。
Dl・AIGへの組み入れ比率が12.3%と高い天然ガスの先物相場が昨年末か ら大幅に下落したためです。
リ スク分散が図られているといっても、個別銘柄の大幅な変動の影響は避けられません。
さらに商品指数連動型投信は円建てですが、 実際に運用する資産の値動きはドルベースです。住信アセットの商品指数連動型投信ファンドを除き、為替ヘッジ
をしていないため、円高・ドル安局面では運用成績が押し下げられがちです。
国内投資会社には、自分で商品先物に投資して指数に連動させる体制が整っていないため、大和投信以外の商品指数連動型投信ファンドは、商品指数に、ほぼ連動して
価格が上下する仕組み債を組み入れて運用しています。
商品指数連動型投信を発行するのは通常、格付けの高い金融機関。仕組み債のコストが影響して、運用成果が商品 指数そのものを下回る可能性
もあります。
商品指数連動型投信は、商品価格の継続的な上昇を見込む場合に中長期で投資したい 金融商品。
ただ様々なリスク を考えると、慣れないうちは、投資額をポートフォリオ (運用資産の構成)全体の5%程度に抑えた方がよいのではないでしょうか。
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