特約付き外貨預金の特徴
特約付き外貨定期預金で主に勧誘するのは銀行。「為替リスクを一定の範囲内で回避しつつ、高利回りを期待できます」そんなうたい文句を見たことがないでしょうか。
特約付き外貨定期預金で銀行が残高を増やしているのが、「二重通過預金」 「仕組み預金」など呼び名は銀行によって様々ですが、基本的な仕組みはほぼ同じです。
特徴は、満期時に円安になっていれば円建てで、円高になっていれば外貨建てで元本が戻る点。
通常の外貨預金と違い、円安になっても為替差益を得られない。そればかりか、円高になっていれば含み損を抱えてしまいます。
なぜ特約付き外貨定期預金になる?
それでも特約付き外貨定期預金が人気を得ているのは、表示金利が比較的に高いためです。満期3ヶ月もので現在約5%(年率換算)と、通常の外貨預金より2%ほど高いからです。
この特約付き外貨定期預金の実態は、円高になればドルに転換される可能性がある円預金(円に転換されうる外貨預金の形をした商品もあります。
特約付き外貨定期預金の大きなリスク
通貨オプションというデリバティブ取引が組み込まれており、預金者は気づかないまま、為替相場の予想を競い合う取引に参加していることになります。
預け入れ時に決まる判定レートよりも円高なら、含み損を抱えたドルを相手から受け取らなければならず、預金者にとっては負けになります。
リスクをとる分、事前に相手から一定の「オプション料」を受け取ります。オプション料の分、表示金利がたかくなるわけです。
結局、預金者が明らかに得をするのは、円高がわずかに 進み、判定レートまでに収まった場合のみです。円安になった場合は、通常の 外貨預金を購入し、為替差益 を得ていた方が、結果的には有利だったことになります。
特約付き外貨定期預金の取引相手は非公開
特約付き外貨定期預金の取引相手は非公開で、通常は販売銀行ではなく、他の金融機関。
仕組み預金は差損を被る確率が高いほど、高いオプション料をもらわないと割に合いませんが、販売銀行が一定の手数料を差し引いており、その手数料がいくらかも非公開です。
もし預金者に不利な条件だとしても見分けにくいのです。
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