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敵対的買収の動きの活発化などを背景に、上場企業の株主が頻繁に変わる時代が訪れました。誰がいつ、どの企業の株式を何%取得したのか開示する「大量保有報告書」が投資材料の一つになり始めています。ただ、これを正確に読みこなすには、仕組みを十分理解しておくことが必要です。
証券取引法では、上場企業や上場企業並みの株主を持つ企業の株式を5%以上取得した法人や個人は、取得後5営業日以内に近くの財務局に提出することを義務付けれています。一度5%以上取得した株主は、その後、1%増減するたびに「変更報告書(大量保有)」を提出しなければなりません。
金融庁が運営するサイト「EDINET」でも、全ての報告書の閲覧が可能になりました。「村上ファンド」の動向が話題になってからは、同ファンドなどの保有対象を投資のヒントにしようと、このサイトを閲覧する個人投資家も増えました。
@ヤフーやグーグルなどの検索窓に「EDINET」と入力
AEDINETのトップページで「有価証券報告書等の閲覧」をクリック
B国内の会社の株券についてなら、「内国会社」を選択
C発行会社名のはじめの1文字を50音表の中から選択
D社名を選び、次ページ上部で「発行者以外の提出書類および関連書類」を選択
E大量取得者名や日付を参考に閲覧
一般的な方法は、「五十音検索」です。知りたい会社の読みの一文字を選ぶと、企業名などが列挙されたページが開きます。目当ての社名を探し選択すれば、その会社の株を保有する株主が提出した報告書も一覧できます。
また、提出者側からも調べることが可能です。例えば、村上ファンドを調べたい場合は、五十音検索ページで「個人・法人(有報提出義務者以外)」を選び、運営会社名の「M&Aコンサルティング」などと入力すればよいのです。日々提出される大量保有報告書すべてに目を通すには、「当日提出書類一覧」が有効です。
特定企業の動きを頻繁に調べるなら、社名を入力するより、企業ごとのコードで探す「EDINETコード検索」のほうが早いです。これは証券取引所が企業に与える銘柄コードとは異なります。五十音検索で企業名を探した際にコードをメモしておくとよいでしょう。
@「EDINETコード検索」を選択
A検索窓にコードを入力
B表示される社名をクリックすると、その会社の株券に関する報告書と、その会社が提出した報告書を一覧できます。
大量保有報告書は、通常、複数ページにわたります。株式の発行会社の社名に続き、その株式を取得・売却し、報告書を提出した投資家や企業名が記載されています。
注目点は「株券等保有割合」です。報告書の半ばから後半に記載されており、その提出者が何%の株式を取得したのか、あるいは売却後の持ち株比率が何%まで下がったのかがわかります。敵対的買収に続く序盤戦の買い集め行為や、オーナー経営者の持ち株売却による資産形成、資本提携の前進・後退の状況が読み取れます。
ただ、提出側がグループ企業など利害関係の一致した複数の組織・個人である場合、報告書の最後に記載される「提出者及び共同保有者に関する総括表」で保有割合を確認する必要があります。
共同保有には、カラクリもあります。共同保有者の間で株券の貸し借りがあった場合、共同保有割合が実際より多く書かれるのです。貸した側は手元に残る株券と貸した株券の合計を、借りた側も借りた株数を保有分とみなすため、一部が重複してしまうのです。貸し借り状況は「担保契約等重要な契約」に書かれているので、閲覧者は重複分を差し引いて保有割合を算出する必要があります。
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